真実の元姫。
海龍・彰人side
千秋の過去は、想像以上に酷いものだった。
俺たちは…どうしてもっと早くに聞いてやれなかったんだろう。
なんで千秋のことを信じてやれなかったんだろう。
「私、海龍にちゃんと助けてもらってたよ?」
え?
「海龍のあたたかさに救われてたよ。」
あたたかさ。
「だから私は、海龍のこと大好きなんだよ!」
千秋っ
「俺たちもっ…お前が大好きだっ…」
今さらだってわかってる。
けど、どうしたって俺たちは…
お前のことが心から大好きなんだ。