真実の元姫。

悪かったな。変わった奴で。

「んー。まぁもう慣れちゃってるし。それより今暑いし。そっちの方が重要。」

「「…はぁー」」

ため息つくと、幸せ逃げちゃうよ。

「ねぇ、王月と海龍は敵同士でしょう?いいの?仲良くしてても。」

ずっと疑問だった。

だって、あんなに敵意むき出しだったのに今ではこんなに仲良くしてて。

でも、戦ってほしくないな。

だって両方とも、私の大切な人達なんだもん。

けど、こんなことも長く続かないかもしれない。

だって、結局は別の族同士、敵同士なんだから。

「「俺たちは争う気はない。」」

え?

「なんで…?」

「…さぁなー?」

「…なんとなくだ!なんとなく!」

んー。まぁ、戦わないなら良かった。

「「なぁ、千秋。」」

「んー?」

「王月の姫にならないか?」

「海龍の姫に戻ってきてくれないか?」

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