Can you hear a voice
第1声 天使
「天使を見つけた」
俺、神無月出雲は親友である寺口亮に聞こえる声で言った
彼は透明感のある翡翠の目を丸くした
2、3回瞬きしたかと思うと椅子に跨り背もたれに肘をつく
なにをいうかと思えば「とうとう頭イカれたか?馬鹿か?アホか?冗談はお前の脳だけにしろ」と罵声を浴びせられた
まぁ、確かにいきなり"天使を見つけた"って言ったらそうなるかもですけど…!
うう…っと下を向き「話を聞いてくれ!」とガバッと顔を上げる
亮は「お、おう…」とまた少し目を見開いた
「で?」
よし、それでは話そう。
俺と天使が出会った時のことを━━━
と咳払いをする
「実はだな━━━━━━」