銀座のホステスには、秘密がある
「サラ」
殿に呼ばれて、殿の足の間に座る。
背中に感じる温もりにドキドキが止まらない。
見上げると優しく笑う殿。
もう、好きって気持ちも止められない。
「おまえには負けたよ」
殿がアタシの髪を耳にかけて、露わになった頬に自分の頬をくっつける。
嬉し過ぎて目を閉じた。
愛しい人。
「サラ。俺は待つことにした」
「何を?」
「おまえが解禁してくれるのを」
「何言ってるんですか」
「いいや。待つ。サラが俺のものになるのを、ずっと待つからな」
アタシはもう、殿のものなのに……
「殿……」
「二人の時は、名前で呼んでくれよ」
「達樹?」
「たっちゃんって呼ばれることが多いけどな」
「それは絶対にイヤ!」
「サラの本名は?」
「え?」
「誰にも言わない。二人の時しか呼ばないから教えてくれよ」
「細川……」
「うん」
まるで続きを促すように艶っぽい瞳で殿が見つめてくる。
言っちゃダメだと分かってるのに……
「アキラ」
鼓動が激しく鳴る。
丸裸にされた気分。
もうアタシには隠れる場所がない。
「アキラ……」
殿の声がアタシの本名を呼ぶ。
「達樹……」
アタシも自然に向かい合うような格好になって、
殿が頬に触れる。
アタシはその手に自分の手を重ねて、
目を閉じた。
殿に呼ばれて、殿の足の間に座る。
背中に感じる温もりにドキドキが止まらない。
見上げると優しく笑う殿。
もう、好きって気持ちも止められない。
「おまえには負けたよ」
殿がアタシの髪を耳にかけて、露わになった頬に自分の頬をくっつける。
嬉し過ぎて目を閉じた。
愛しい人。
「サラ。俺は待つことにした」
「何を?」
「おまえが解禁してくれるのを」
「何言ってるんですか」
「いいや。待つ。サラが俺のものになるのを、ずっと待つからな」
アタシはもう、殿のものなのに……
「殿……」
「二人の時は、名前で呼んでくれよ」
「達樹?」
「たっちゃんって呼ばれることが多いけどな」
「それは絶対にイヤ!」
「サラの本名は?」
「え?」
「誰にも言わない。二人の時しか呼ばないから教えてくれよ」
「細川……」
「うん」
まるで続きを促すように艶っぽい瞳で殿が見つめてくる。
言っちゃダメだと分かってるのに……
「アキラ」
鼓動が激しく鳴る。
丸裸にされた気分。
もうアタシには隠れる場所がない。
「アキラ……」
殿の声がアタシの本名を呼ぶ。
「達樹……」
アタシも自然に向かい合うような格好になって、
殿が頬に触れる。
アタシはその手に自分の手を重ねて、
目を閉じた。