銀座のホステスには、秘密がある
二人
「サラさん。最近、色っぽくなりましたね」
「そうかな?」
「はい。上杉様のおかげですか?」
彩乃がくりくりした目で嬉しそうに聞いてくる。
「やめてよ。誰が聞いてるか分かんないじゃない」
「ふふ。否定はしないんですね」
あれから彩乃に会っても、少しもアタシを好きだって態度に出さない。
すごいなって思う。
どちらかと言えば、アタシの方がドキドキしてる。
「サラさん。急ぎましょう。上杉様に置いてかれますよ」
アタシと殿がそういう関係だって分かったとき、彩乃は本当に嬉しそうに「おめでとうございます」って笑ってた。
これが逆だったら、アタシは二人を心の底から祝福できたのか、自信がない。
「お疲れ様でした」
「お疲れさまです」
ほとんど習慣で言ってる言葉を口にして、彩乃と表の大きいエレベーターで下に降りる。
降りた先には、
「やっと来たか」
クシャリと笑う殿が待っている。
「そうかな?」
「はい。上杉様のおかげですか?」
彩乃がくりくりした目で嬉しそうに聞いてくる。
「やめてよ。誰が聞いてるか分かんないじゃない」
「ふふ。否定はしないんですね」
あれから彩乃に会っても、少しもアタシを好きだって態度に出さない。
すごいなって思う。
どちらかと言えば、アタシの方がドキドキしてる。
「サラさん。急ぎましょう。上杉様に置いてかれますよ」
アタシと殿がそういう関係だって分かったとき、彩乃は本当に嬉しそうに「おめでとうございます」って笑ってた。
これが逆だったら、アタシは二人を心の底から祝福できたのか、自信がない。
「お疲れ様でした」
「お疲れさまです」
ほとんど習慣で言ってる言葉を口にして、彩乃と表の大きいエレベーターで下に降りる。
降りた先には、
「やっと来たか」
クシャリと笑う殿が待っている。