銀座のホステスには、秘密がある
ピシッて固まった。
グラスを取ることはできたけど、口に持っていく前のとこでグラスが止まってる。

「サラちゃんってさ。そんなに嘘つくの下手なのに、よくみんなにバレてないよね?あたしなんかすぐに分かったのにさ。ねぇ、上杉プロデューサーには言ってあるの?」

え?

「そういう仲なら言ってあるよね。当然か。上杉プロデューサーはそれでもいいって言ってくれたんだ」

なに?

「上杉プロデューサーもそういう趣味だったなんて気が付かなかった。あの人、どう見ても女好きって感じするけどね。違ったんだね」

鼓動がこれまでにない速さでドキドキ言ってる。

「な、なんの話?」

「もうあたしにまで嘘つかなくていいってば。そんな嘘、あたしキライだよ。
サラちゃんも、お仲間でしょ?」

うっかりグラスを落としてしまった。
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