銀座のホステスには、秘密がある
「……ラ……」
誰かがアタシを呼んでいる。
「サラ。もう着いたぞ」
殿の声に完全に目を覚ますと……
「……博多?」
そんなに博多は近かっただろうか。
一瞬で博多に移動した気がする。
「サラ。乗り換えるぞ」
え?
頭がついていかないけど、殿がアタシのスーツケースを持って新幹線を降りるから、慌ててついて行った。
博多でさえ来たことがなかったから、博多で充分だったのに、殿は次の列車に乗ろうとする。
九州新幹線、さくら号。
一歩足を踏み入れると新幹線のイメージが壊された。
「かわいい」
その言葉がぴったりくる室内の装飾。
赤いソファーに木のひじかけ。
座り心地の良いソファーに殿と座ったけど、窮屈さを全く感じなかった。
「だろ?これに乗りたかったんだよ」
殿が嬉しそうに言う。
そしてまた車内販売をとめて、さくら号で有名らしい駅弁を頼む。
もう食べられないって思ったのに、美味しそうでちょっと味見だけって言いながらほぼ完食した。
「ふっ。食べれるやん」
「殿は一つで足りるの?」
アタシたちはしばらくこの可愛らしい新幹線を堪能した。
終点の鹿児島まで行くのかと思っていたら、途中の熊本が近くなると、
「降りるぞ」と下りる準備を始めた殿。
どうやら熊本が目的地らしい。
誰かがアタシを呼んでいる。
「サラ。もう着いたぞ」
殿の声に完全に目を覚ますと……
「……博多?」
そんなに博多は近かっただろうか。
一瞬で博多に移動した気がする。
「サラ。乗り換えるぞ」
え?
頭がついていかないけど、殿がアタシのスーツケースを持って新幹線を降りるから、慌ててついて行った。
博多でさえ来たことがなかったから、博多で充分だったのに、殿は次の列車に乗ろうとする。
九州新幹線、さくら号。
一歩足を踏み入れると新幹線のイメージが壊された。
「かわいい」
その言葉がぴったりくる室内の装飾。
赤いソファーに木のひじかけ。
座り心地の良いソファーに殿と座ったけど、窮屈さを全く感じなかった。
「だろ?これに乗りたかったんだよ」
殿が嬉しそうに言う。
そしてまた車内販売をとめて、さくら号で有名らしい駅弁を頼む。
もう食べられないって思ったのに、美味しそうでちょっと味見だけって言いながらほぼ完食した。
「ふっ。食べれるやん」
「殿は一つで足りるの?」
アタシたちはしばらくこの可愛らしい新幹線を堪能した。
終点の鹿児島まで行くのかと思っていたら、途中の熊本が近くなると、
「降りるぞ」と下りる準備を始めた殿。
どうやら熊本が目的地らしい。