銀座のホステスには、秘密がある
「サラ。飲み直さないか?」
殿からのアフターのお誘い。
「いいですよ。彩乃さんにはアタシから……」
「今日は二人がいいな。ダメか?」
「あ……」
ドキリと鼓動が跳ねた。
分かってるよ。
ただもうちょっと飲みたいってだけのお誘いって、分かってる。
なのに……殿が真っ直ぐにアタシを見てるから、変に意識してしまう。
「だ、大丈夫ですよ。二人で行きましょう」
「あぁ。末永さんを車に乗せてくるから、少し待っててくれ」
「分かりました」
ペコリと頭を下げてお見送りをした。
でも、その頭を上げられない。
嬉しい。
二人きりでって……素直に嬉しい。
でも勘違いしちゃいけない。
殿は彩乃さんが好きなんだから。
もしかしたら、彩乃さんのことの相談かもしれないじゃない。
……もし、そうだったら、
アタシは自分を保っていられるだろうか……
「はぁ」
頭を上げて、空に向かって吐き出した息が白くなっていた。
お店に戻ろうと振り向いたすぐ目の前に、
「彩乃さん?」
彩乃さんがジッとアタシを見て立っていた。
いつものふんわりした笑顔もなく、冷たい雰囲気の彩乃さんに、足が引ける。
「行くんですか?」
「え?」
「上杉様とのアフター」
「……え?」
可愛らしい目がジッとアタシを見てる。
え?
え、え?
どういうこと?
「二人きりで行くんですか?」
これまで見とことない目で問い詰められてる。
まるで、嫉妬してるみたいに……
殿からのアフターのお誘い。
「いいですよ。彩乃さんにはアタシから……」
「今日は二人がいいな。ダメか?」
「あ……」
ドキリと鼓動が跳ねた。
分かってるよ。
ただもうちょっと飲みたいってだけのお誘いって、分かってる。
なのに……殿が真っ直ぐにアタシを見てるから、変に意識してしまう。
「だ、大丈夫ですよ。二人で行きましょう」
「あぁ。末永さんを車に乗せてくるから、少し待っててくれ」
「分かりました」
ペコリと頭を下げてお見送りをした。
でも、その頭を上げられない。
嬉しい。
二人きりでって……素直に嬉しい。
でも勘違いしちゃいけない。
殿は彩乃さんが好きなんだから。
もしかしたら、彩乃さんのことの相談かもしれないじゃない。
……もし、そうだったら、
アタシは自分を保っていられるだろうか……
「はぁ」
頭を上げて、空に向かって吐き出した息が白くなっていた。
お店に戻ろうと振り向いたすぐ目の前に、
「彩乃さん?」
彩乃さんがジッとアタシを見て立っていた。
いつものふんわりした笑顔もなく、冷たい雰囲気の彩乃さんに、足が引ける。
「行くんですか?」
「え?」
「上杉様とのアフター」
「……え?」
可愛らしい目がジッとアタシを見てる。
え?
え、え?
どういうこと?
「二人きりで行くんですか?」
これまで見とことない目で問い詰められてる。
まるで、嫉妬してるみたいに……