銀座のホステスには、秘密がある
「彩乃。彩乃!」
裏口のドアから入るとすぐに彩乃の姿を見つけたから、
そこからこっそり呼んで、二人でドアの外へと出た。
別に他の娘に聞かれても問題ないけど、できればそっとしといてほしい。
大事な勝負がかかってるんだから……
彩乃が俯きながらこっちに来る。
そんな仕草も可愛らしい。
アタシも少しだけ、真似してみた。
「どうしたんですか?」
アタシの可愛いポーズは何も触れられず、スルーされた。
慣れないことは難しい。
「……彩乃。もつ鍋作れる?」
「なんですかいきなり」
「今週末、鍋パーティーしましょう。上杉様も大丈夫だって」
「今週末ですか?」
「そう、土曜日。何かあった?」
「いえ。大丈夫です。けど……」
「アタシんちでいい?」
「本当にサラさんのお家に行っていいんですか?」
「もちろんよ。で、もつ鍋作れる?」
「作ったことないです」
「そう。分かった。大丈夫、問題ないから。アタシが調べておく、でも彩乃が作ったことにして出しましょう」
「それはダメですよ」
「ううん。そうじゃないとこの作戦は上手くいかないのよ」
アタシたちの距離が近くなったところで、目の前のドアが開いた。
「二人で何やってるんすか?」
目が合った戸塚君に微笑みかけられた。
イケメンの笑顔にくらっとしてしまう。
「ちょっとね」
笑顔で戸塚君に答えた後、
「後で詳しく打ち合わせしましょう」
彩乃の耳元でこっそり囁いた。
裏口のドアから入るとすぐに彩乃の姿を見つけたから、
そこからこっそり呼んで、二人でドアの外へと出た。
別に他の娘に聞かれても問題ないけど、できればそっとしといてほしい。
大事な勝負がかかってるんだから……
彩乃が俯きながらこっちに来る。
そんな仕草も可愛らしい。
アタシも少しだけ、真似してみた。
「どうしたんですか?」
アタシの可愛いポーズは何も触れられず、スルーされた。
慣れないことは難しい。
「……彩乃。もつ鍋作れる?」
「なんですかいきなり」
「今週末、鍋パーティーしましょう。上杉様も大丈夫だって」
「今週末ですか?」
「そう、土曜日。何かあった?」
「いえ。大丈夫です。けど……」
「アタシんちでいい?」
「本当にサラさんのお家に行っていいんですか?」
「もちろんよ。で、もつ鍋作れる?」
「作ったことないです」
「そう。分かった。大丈夫、問題ないから。アタシが調べておく、でも彩乃が作ったことにして出しましょう」
「それはダメですよ」
「ううん。そうじゃないとこの作戦は上手くいかないのよ」
アタシたちの距離が近くなったところで、目の前のドアが開いた。
「二人で何やってるんすか?」
目が合った戸塚君に微笑みかけられた。
イケメンの笑顔にくらっとしてしまう。
「ちょっとね」
笑顔で戸塚君に答えた後、
「後で詳しく打ち合わせしましょう」
彩乃の耳元でこっそり囁いた。