銀座のホステスには、秘密がある
結局、誰ももつ鍋の作り方を知らないらしい。
あかねママに聞いたら、
「もつ鍋?食べたいの?連れてってあげようか?」
「ううん。作りたいの」
「ふーん。もつ鍋は福岡のが有名だけどね」
から始まり、福岡で食べたもつ鍋の話をされた。
シメはチャンポン麺らしい。
「そんなの普通に売ってるの?」
って聞いたら、「こっちにはないんじゃない?」ってテキトーに流された。
ローラママに聞いたら、
「サラが料理?止めなさい。怪我するわよ」
って、ちょっとバカにされた。
ムッとした。
絶対、作ってやる。って、余計に思ったけどね。
ついでに龍太郎ママにも聞いてみた。
「もつ鍋?あれは作る物じゃなくて、食べに行くものなのよ」
一刀両断だった。
誰も、アタシの周りの人たちは、もつ鍋を作ったことがないらしい。
最後にハナちゃんにも聞いてみた。
「お出汁の作り方は知らないですけど、最初に下茹でをしてたような……」
「何を?」
「モツですよ。そのまま入れないみたいな感じでしたけど……」
何、それ。
下茹で?
ダメだ。
そんな高等技術、アタシ知らない。
土鍋にダシ入れて、切った材料をドバっと入れるのが鍋だと思っていた。
「どうしよう」
言った手前、他の鍋に変更する訳にも、ましてやメニューを変更する訳にもいかない。
誰かいない?
アタシにもつ鍋を教えてくれる人!
……こんな時、みんなお母さんに聞くんだろうな。
でも、アタシは実家を出てから一度も帰ってないし、
連絡だって取ってない。
時々、姉ちゃんから電話がかかってくるけど、
男口調を続けるのが面倒で、すぐに切ったりしてた。
姉ちゃん……
姉ちゃんなら知ってるかもしれない。
あかねママに聞いたら、
「もつ鍋?食べたいの?連れてってあげようか?」
「ううん。作りたいの」
「ふーん。もつ鍋は福岡のが有名だけどね」
から始まり、福岡で食べたもつ鍋の話をされた。
シメはチャンポン麺らしい。
「そんなの普通に売ってるの?」
って聞いたら、「こっちにはないんじゃない?」ってテキトーに流された。
ローラママに聞いたら、
「サラが料理?止めなさい。怪我するわよ」
って、ちょっとバカにされた。
ムッとした。
絶対、作ってやる。って、余計に思ったけどね。
ついでに龍太郎ママにも聞いてみた。
「もつ鍋?あれは作る物じゃなくて、食べに行くものなのよ」
一刀両断だった。
誰も、アタシの周りの人たちは、もつ鍋を作ったことがないらしい。
最後にハナちゃんにも聞いてみた。
「お出汁の作り方は知らないですけど、最初に下茹でをしてたような……」
「何を?」
「モツですよ。そのまま入れないみたいな感じでしたけど……」
何、それ。
下茹で?
ダメだ。
そんな高等技術、アタシ知らない。
土鍋にダシ入れて、切った材料をドバっと入れるのが鍋だと思っていた。
「どうしよう」
言った手前、他の鍋に変更する訳にも、ましてやメニューを変更する訳にもいかない。
誰かいない?
アタシにもつ鍋を教えてくれる人!
……こんな時、みんなお母さんに聞くんだろうな。
でも、アタシは実家を出てから一度も帰ってないし、
連絡だって取ってない。
時々、姉ちゃんから電話がかかってくるけど、
男口調を続けるのが面倒で、すぐに切ったりしてた。
姉ちゃん……
姉ちゃんなら知ってるかもしれない。