銀座のホステスには、秘密がある
「まさかあの時の彩乃がグリッターでNO.1になるとはなぁ」
「そうですよね」
お鍋の片づけをしながら、良い雰囲気の二人を見てた。
殿と彩乃が笑い合っている。
このまま上手くいってくれればいいなって素直に思えた。
殿にも幸せになってほしい。
彩乃にも幸せになってほしい。
二人が幸せになってくれたら、アタシも幸せ。
あのグリッターの彩乃の後輩のことなんて、もうどうでもいい。
「お待たせしました。食後のコーヒーをどうぞ」
「サラさん。すみません」
「いいってば。彩乃がお料理してくれたんだから、これくらいアタシがやんないと。
殿からいただいたタルトを食べない?」
フルーツがたっぷり乗った小ぶりのタルト。
「可愛い」
彩乃とアタシと、はしゃいでしまった。
「殿は?どれにする?」
「俺はもう食べれん。二人で食べろよ。特にサラ。おまえは細すぎだ」
「きゃっ」
殿がアタシの腰を触るから、つい声が出た。
「もう。おさわり禁止ですよ」
頬を膨らませてみせるけど、ドキドキとなる鼓動がうるさい。
タルトをとる手が震えてる、けど二人に気付かれちゃいけない。
彩乃はミックスベリーのタルトを、アタシはイチジクのタルトを選んで、
「いただきます」
「美味しい」
幸せな味が口に広がる。
「サラ。一口くれよ」
殿がアタシに言う。
頼むなら彩乃でしょ?
「まだあるから取りましょうか?」
「いや。一個はもう食べれないけど、一口だけ食べたい」
「だったら彩乃にもらってください」
「え―、ケチ。彩乃は俺にくれるよな?」
「……はい」
はにかみながら、彩乃が殿にフォークを渡そうとすると、
殿は口を開けて待ってた。
あの唇に先に触ったのはアタシなのに……
「そうですよね」
お鍋の片づけをしながら、良い雰囲気の二人を見てた。
殿と彩乃が笑い合っている。
このまま上手くいってくれればいいなって素直に思えた。
殿にも幸せになってほしい。
彩乃にも幸せになってほしい。
二人が幸せになってくれたら、アタシも幸せ。
あのグリッターの彩乃の後輩のことなんて、もうどうでもいい。
「お待たせしました。食後のコーヒーをどうぞ」
「サラさん。すみません」
「いいってば。彩乃がお料理してくれたんだから、これくらいアタシがやんないと。
殿からいただいたタルトを食べない?」
フルーツがたっぷり乗った小ぶりのタルト。
「可愛い」
彩乃とアタシと、はしゃいでしまった。
「殿は?どれにする?」
「俺はもう食べれん。二人で食べろよ。特にサラ。おまえは細すぎだ」
「きゃっ」
殿がアタシの腰を触るから、つい声が出た。
「もう。おさわり禁止ですよ」
頬を膨らませてみせるけど、ドキドキとなる鼓動がうるさい。
タルトをとる手が震えてる、けど二人に気付かれちゃいけない。
彩乃はミックスベリーのタルトを、アタシはイチジクのタルトを選んで、
「いただきます」
「美味しい」
幸せな味が口に広がる。
「サラ。一口くれよ」
殿がアタシに言う。
頼むなら彩乃でしょ?
「まだあるから取りましょうか?」
「いや。一個はもう食べれないけど、一口だけ食べたい」
「だったら彩乃にもらってください」
「え―、ケチ。彩乃は俺にくれるよな?」
「……はい」
はにかみながら、彩乃が殿にフォークを渡そうとすると、
殿は口を開けて待ってた。
あの唇に先に触ったのはアタシなのに……