ココロに秘めて。



「何で、百合ちゃんは――」


思わず声が漏れた。

文庫本から目線をずらす。

視線の先には雅ちゃんと百合ちゃん。

……百合ちゃんは雅ちゃんに執着してるんじゃ?

……雅ちゃんが悩んでるのも、百合ちゃんのせいなんじゃ?


「百合ちゃんは……」


いつの間にか私は百合ちゃんを悪者にしてしまった。
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