ココロに秘めて。



「嘘でしょ?……冗談キツいよ。雅ちゃん」

「嘘だったら、いいのに……ね」


私の頬にも一筋の涙が伝った。

ポタッと教室の床に雫が落ちた。


「会って間もないけど、紗和は人見知りで……我慢するクセがあるよね?」

「う……うん!」


私は雅ちゃんの言葉に意味も分からず必死に頷いた。


「私はいなくなるから、だから……頑張って皆と仲良くね。紗和なら…出来るよ」

「雅ちゃん……ッ」


笑った雅ちゃんの顔は頭に刻まれた。
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