スマイル 〜約束した君へ〜
『腎臓ちゃん』と呼ばれてるヤツを、見るに見かねたーーー
……ここに兄貴がいたら、ゼッタイ助けるだろうと思った。
コイツは兄貴の大切な「初恋の相手」
兄貴のことを『今でも大切な人』だと言った……
『うるせぇ!黙れ!』
半分は自分に対して出た言葉だった。
腎臓をバカにする奴らに対しても、言った言葉だったけど…。
騒つく心を静めるように机を持ち上げた。
兄貴がオレに乗り移って、ヤツの隣に行かせたような気もする。
驚いたような目をしてるヤツは泣きそうな顔をして、でも、泣かずにオレを見てた。
(……ありがとう…)
そんな言葉が届いた気がしたのは、何かの間違いだと思う。
でも、それからもずっとイジメに耐え続けてるヤツを見て、何故なんだろうと思い続けたーーーーー
ーーーーーーーーーー
「お前……なんでホントのこと喋んねーんだよ」
とうとうオレから切り出した。
聞かれたヤツはビックリしたような顔で、こっちを向き直った。
「…だって、そうちゃんは河口君のお兄ちゃんでしょ。私の口からは、軽々しく話せないよ…」
死んでるって事実をずっと隠し続けてた。
ダイゴにすら、ハッキリと伝えたこともない。
そんなことを見透かしたような目で、ヤツはこっちを見た。
「…バカじゃねぇのか。お前…」
有難いようなどうしようもないような気がしてそう言った。
目の前のオンナはムッとして、それでもこう言い返してきた。
……ここに兄貴がいたら、ゼッタイ助けるだろうと思った。
コイツは兄貴の大切な「初恋の相手」
兄貴のことを『今でも大切な人』だと言った……
『うるせぇ!黙れ!』
半分は自分に対して出た言葉だった。
腎臓をバカにする奴らに対しても、言った言葉だったけど…。
騒つく心を静めるように机を持ち上げた。
兄貴がオレに乗り移って、ヤツの隣に行かせたような気もする。
驚いたような目をしてるヤツは泣きそうな顔をして、でも、泣かずにオレを見てた。
(……ありがとう…)
そんな言葉が届いた気がしたのは、何かの間違いだと思う。
でも、それからもずっとイジメに耐え続けてるヤツを見て、何故なんだろうと思い続けたーーーーー
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「お前……なんでホントのこと喋んねーんだよ」
とうとうオレから切り出した。
聞かれたヤツはビックリしたような顔で、こっちを向き直った。
「…だって、そうちゃんは河口君のお兄ちゃんでしょ。私の口からは、軽々しく話せないよ…」
死んでるって事実をずっと隠し続けてた。
ダイゴにすら、ハッキリと伝えたこともない。
そんなことを見透かしたような目で、ヤツはこっちを見た。
「…バカじゃねぇのか。お前…」
有難いようなどうしようもないような気がしてそう言った。
目の前のオンナはムッとして、それでもこう言い返してきた。