スマイル 〜約束した君へ〜
「はるなー!早くしないと入学式に遅れるよー!」


ママが呼んでる。
美容院にセットに行くから…と出て行ったのが11時前。
気づけば、既に30分以上が経過してる。

ヤバイ!急がなきゃ…!


「今、下りるー!」


学校指定のバッグ片手に部屋を出る。
新しい門出に向かう私には、これから始まる『風見学園』での3年間が、夢と希望に満ち溢れてることを祈るのみ。


「ほら、急いで!」



バッグを車内に放り投げられた。
ママの態度が荒くなる。


「事故ったりしないでよ!」

こっちは半ば命令口調。

「する訳ないじゃない!任せといて!」

強気な発言にハラハラする。

タイヤの音を響かせて、車は家を出て行ったーーーー。
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