スマイル 〜約束した君へ〜
(やめろ!考えんな!)


自分を止める。
ダイゴは親友。兄貴みたいに慕ってきた友達。
ヒミツなんか似あわねぇ。

アイツとは…争いたくねぇ…。



「ソウヤ!」


キラキラした顔が近づいてくる。


「お…おぅ!」


いつも通り答える。
心の中は…黒い雲でイッパイだ…。


「今度の土曜日、皆で出かけようぜ!ハルナちゃんのラケット買いに!」
「…ラケット⁉︎ アイツの⁉︎ 」
「そっ!今、話してたんだ。体に合ったラケット使った方がいいって。あの子、力無さそうだろ⁉︎ 」
「あ…ああ、まぁな」


ただでさえチビで、その上、不器用ときてる。
ラケットを振ってる…と言うよりも、振られてる感が強い。


「穂波センパイに相談したら、いいスポーツ店知ってるって言うからさ!皆で行ってみないか⁉︎ 」
「センパイも一緒に⁉︎ 」
「うん!だって店の場所、先輩しか知らねーから!」
「ふぅん…」


いちおー理由は分かった。
3人が出かける話をしてたから、センパイが渋い顔してたんだ。


(…でも、それであのキラキラ感…ただ、店の話してただけなのに…⁉︎ )


疑いだしたらキリがねぇ。それでも疑いたくなる。


「……イイよ。行く」


見極める為に…って言うか、そもそもセンパイも一緒に出かけるならラッキーだし!


「じゃあ決まりな!話してくる!」
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