スマイル 〜約束した君へ〜
「ところで、ハルナちゃん集合場所、知ってるよね⁉︎ 」


ダイゴに確認。今回、話振ってきたの奴だから。


「昨日、帰りに地図も渡したから分かってる筈だよ?ハルナちゃん家、この界隈だって言ってたし…」


辺りをキョロキョロ見回す。ぱっと見、姿はねぇ。


「…もう少し待ってよーか」


センパイの意見に賛成。
ワイワイ話しながら、5分くらいが経過した。


「…オレ、チョット探してくる!」


世話好きダイゴが発動した。


「待って!私も行く!」


センパイが走りだす。


「私も探してこよう!ソウヤはそこにいて!来たらライン送って!」
「オッケー」

3人の背中見送る。
ヤレヤレ、やっぱこんな感じかよ。
鈍くせぇヤツ…。


(やってらんねぇな…全く…)


銅像の下に座り込み。人混みのスキマを眺める。
行き交う人達の間から見える小さい手足。


(ん…?アレは…)


前を塞いでる人の波を避けるように覗く。
白いスーツ着た男に話しかけられてる。


(アイツ…何やってんだ⁉︎ )


少し様子伺う。何かのキャッチセールスに捕まってる感じ。


(アホか…なんで逃げねーんだよ…)


しゃーねぇな…と立ち上がる。
人混みをかき分けて進むこと5メートル。
ピンクのグラデーションのワンピを着た「きのした はるな」がそこにいた。
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