スマイル 〜約束した君へ〜
「…ママ、クラブを経営してるの…だから、河口君が言ったこと…ほぼアタリ…」


し…んと一瞬、静まり返る。
事の発端はオレだけど、まさか真実とは思ってなかった。


「ま…まぁいいじゃん!ハルナのママが何の仕事してても!」


まりんは自分の母親が化粧品のセールスをしてると話しだす。


「新しい化粧品出ると、必ず私の肌で試すのよ!いいメーワクでしょ⁉︎」


時々、合わないのもあって、肌荒れが大変だと笑った。


「今度、うちの母さん紹介するから、ハルナのママにも会わせて!」


まりんはいい奴だ。こんな時一緒にいてくれて、ホントにありがてぇ。


「…私のお母さんはね、モデルなの!」


センパイも言いだした。


「えっ⁉︎ 」
「マジで⁉︎ 」


皆が注目!
センパイはコホン…と咳払いをして、ニッコリと笑いかけた。


「モデルはモデルでもヘアーモデル!そこら辺の美容院で誰でもやってること!」


いろんなヘアスタイルになって帰ってくると話す。
センパイが笑うと場の雰囲気が変わる。そして絶対にイヤな方へ流れない。


「いろんな仕事してる人がいる世の中だから、一所懸命働いてるなら、それでいいじゃない⁉︎ 」


わりきった考え。センパイらしいや。


「…オレ腹減ったなー!なんか食いに行こうぜ!」


言い出しっぺだから責任とる。


「オレも食べたかったトコ!あそこ行こう!」


ダイゴがコーヒー屋を指差す。
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