白雪姫な君に
砂糖な君
side.H


~高校2年生~





『はるくん、』





スマホの電話口から、砂糖をぬりたくったような甘ったるい声が耳を包む。

なに、となるだけ優しい声で返してやると、ふふ、と笑う声が聞こえた。




『はるくん、勉強頑張ってる?』

「そこそこ。茉莉は?」

『絶好調だよ。』




今日もほめられたの、と嬉しそうに話す彼女、茉莉は付き合って2年目の、俺の彼女。


出会ったのは中学二年のクラス替え。
の、時の席替えで、たまたま席が隣になった。

茉莉は色んな意味で有名だった。

アルビノ、と呼ばれる彼女の髪は白く、目は薄い赤(ピンクに近いのか)、無駄に整った顔立ちはまるでショーウィンドウ越しのお人形さんみたいで。

気持ち悪がる人もいれば、可愛いと褒め称える人、妬みや僻む人もいた。



茉莉は、性格も良くてアルビノという異色を放ちながらも顔立ちが綺麗でスタイルも良く、小さかったからか、男子からはよくモテた。
茉莉にあわよくば接近しようという奴らばっかだった。



勿論俺も、例外ではない。


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