白雪姫な君に
side.H

~高校2年生~



「…はるくん!」



白くふんわりした彼女、茉莉は、バスから降りてきた俺を見て、椅子から勢いよく立ち上がりすぎて前のめりに倒れそうになる。

それを急いで支えてやれば、思ってた以上に軽くて、驚いた。



「…おかえり、はるくん。」

「ただいま、茉莉。」



二人で少しだけ笑いあったあと、キャリーをおいて茉莉を抱き締める。

相変わらず細くておれそうで、白いのに暖かくて、柔らかくて。



「…はるくん、みんな見てるよ。」

「別に、気にしない。」

「私が気にするよ!」



恥ずかしいよ!と言いながらも抵抗しないから、調子にのってずっと抱き締めていたら、突然頭に衝撃が走った。



「いってぇ!」

「茉莉になにしてんのよ、この万年発情期!」



振り返ると、やっぱり。



「ゆ、遊ちゃん。」

「やっほ!茉莉!」




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