白雪姫な君に
…引っ張られ続けて約3分。
茉莉は諦めたのか俺のとなりに座って、俺に向かって頭をさげた。
「さっきは、助けてくれてありがとうございました。」
「あぁ、あいつら?」
気にすんなよ、と言って目を閉じると、茉莉は焦ったような声で、聞かないんですか?と言ってきた。
何を、と目を開いて体を起こすと、泣きそうな茉莉がいて、少しだけ驚いた。
さっきは、机を蹴られても泣きそうなそぶりひとつみせなかったのに。
「なにを、」
「私の、容姿のこと。」
聞いて、馬鹿にしないんですか?
泣きそうな震える声で聞かれて、抱き締めたい衝動にかられた。
大丈夫って。
…だめだ。
そんなことしたら、只の変態だ。
「…茉莉、とりあえずさ。」
「敬語じゃなくていいよ。」