白雪姫な君に
side.H


~高校2年生~




「花希ってモテるのになんで彼女作らないんだろうって思ってたら、いたんだ。」



そういってミルクティーのパックを握りしめる高校の友人、斎藤夏希は、名前が花希と夏希で似てるからって理由から仲が良くなった。
悪友みたいなもんだ。



「悪いかよ。」

「いや、意外だなって。」



だって花希、女子嫌いそうだし。

そう付け足す夏希。
ちょっと待て。その言い方だと俺がホモみたいじゃねぇか。



「彼女の名前は?」

「茉莉。桜庭茉莉。」

「写真見してよ。」



そう言われたからスマホのデータに入ってあるとっておきの茉莉の写真を見せると、夏希は、うお、と声をあげた。



「月宮高じゃん。しかも美人ー。真っ白。」



雪みてー、と夏希は言いながら、俺のスマホをスライドした。

勿論次に出てくるのも、茉莉の写真。


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