ありがとう。大好きでした。
「...マジで言ってんの?」
「え?砂本?何か話し方変わってる...?」
「それってさぁ、ただ逃げてるだけだよね?
マイナスに考えるから澤菜君はダメになるんだよ!
そんなのに負けない強い澤菜君に戻ってよ...。そっちのが好きなんだけど?」
初めて私の怒り姿を見た澤菜君は、動揺しているらしく、言葉にならない声を発していた。
「澤菜君、頑張って...?」
私は、澤菜君に笑顔を向ける。
生まれてきてから、初めての笑顔。
「そーだよな!そんなんに負けてたらカッコわりぃや!
俺、頑張る。だから、付き合ってくれませんか?」
「当たり前じゃん!好きだよ澤菜君...。」
そして私たちは、誰もいないこの廊下で祈るようにキスをした。