孤独の一匹狼
クイクイ――――
あたしは春陽の制服の裾をクイクイ引っ張った
春「ん?」
春陽はあたしを怖がらせないようにいつも通りの顔で聞き返してくれる
蘭「春陽に用みたいだからあたし、先に席取ってるね」
あたしはそう言って春陽の制服の裾から手を離した
春「は?ちょっと待って」
春陽は蘭を引き留めようと手を伸ばしたがあと少しのところで届かなかった
男「おっと、君はこっちなー」
男は蘭の肩に手を置いた
決してやってはいけないことを男はしてしまったのだ、、、
――――ヒューーーー
突然冷気が食堂一帯に覆った
春「…せ」
男「え?」
春「その汚い手を離せって言ってんだ」
春陽はそう言って、顔を上げた
そして、蘭の肩に手を置いている男を睨み付けた
その睨みは一瞬にして、男を震わせた