孤独の一匹狼


柏「よし、お前ら入れー」


そう聞こえたのであたしらは目を合わせ、ドアノブに手をかけた


――――ガラガラ


あたしたちは、教卓に進む


前を向くと、化粧の濃い女たちと色とりどりのガラの悪い男がたくさんいた


しかも、机は真っ直ぐに並べられていない


確か、珀英高校は素行の悪い奴らはいないっていう学校じゃないっけ?


パンフレットにも書いてあったような…


つまり、問題児はここに収容されたってことか…


ここに来たことが運の悪さだな


あはは、どんまい…


柏「じゃあ、自己紹介といこかー」


そう言ってあたしに目をやる


自己紹介しろってことか


蘭「洛鴇高校から交換学生として来ました。小西蘭です。よろしくお願いします。」


あたしはペコリとお辞儀をする


春「右に同じく交換学生の宮野春陽。蘭に手出したら女でもただじゃおかないから」


そう言って、軽めの殺気を放つ春陽


はぁー


またか…


蘭「柏先生、あたしたちの席どこですか?」


あたしは春陽の言葉に肩を震わせている柏先生に言った


またこの人は笑って…


どこもおもしろくはないんだけど

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