孤独の一匹狼


柏「あーお前らの席なーー」


そう言って、あたりを見渡す


柏「お、真ん中の一番後ろが丁度空いてんな。じゃあそこな」


そう言って指をさすのは、このクラスの中で一際オーラが違う集団の隣の席だった


多分あれが白狼だと思う


だって、春陽が睨んでいるから…


なんせ春陽は暴走族が大嫌いだからね…


あたしは春陽の手を引いて席へ向かった


ク女「うわーずるいなー」


ク女「いいなぁー」


クラスの女子から羨ましがられる


出来れば交換したいぐらいだよ


今、ものすごく春陽が機嫌が悪いからね…


あたしは春陽を席に座らせ、自分も席に座った


柏先生はあたしたちが席に座ったことを確認すると出席確認を始めた


出席確認時はずっとクラスの人たちに見られていた


見られているのに気分が悪かったのか、春陽は顔を伏せていた


まー、気分を落ち着かせたいのもあったのだろう


あたしが傍にいる以上、春陽はあたしを一人にしない


あの日から、春陽は縛られている…


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