死神の花嫁
ドサ、ドサ。と、
聞こえたのは2つの音。
そっと目を開けると、
漆黒の男の足元に
さっきの男達が横たわっていた。
ぴくりとも動かない。
(死んで、しまったの?)
シャロンの震えは段々と大きくなる。
目を逸らせば良い事なのに、
逸らすことが出来ない。
漆黒の男が、ゆっくりと振り返る。
月夜に光る真紅の瞳。
(人間じゃ、ない。)
あまりに美し過ぎる顔。
射るような瞳。
「っつ!!!」
シャロンは息を飲んだ。