死神の花嫁
「だが、状況が変わった。
他殺と自殺では話が違う。」
「………」
「貴様、舌を噛みきろうとしただろう。」
淡々とヴォルドは話を続ける。
シャロンは静かに頷いた。
「お陰で余計な魂を3つも無駄にした。
これは規定違反だ。
そして我は、
貴様を殺さなければならぬ。」
他殺にするためにな。と、
ヴォルドは一心にシャロンを見つめる。
「貴様、死にたいか?」
「っつ!!!」
シャロンは目を見開いた。
先程まで辱しめを受けるくらいなら
死んでしまおうとしていたのに。
シャロンは死が恐ろしくて堪らなかった。
目の前のヴォルドが恐ろしくて
何もかも恐怖に感じてしまう。
「どうだ?あやつらに殺られる時よりは
苦しむ事はないだろうがな。」
「っ!!!」
そっと顎から首に移動するヴォルドの手。
いきなりそのまま立ち上がらされ、
当たり前のように首が締まった。