シークレットガール!【完】



***


「私は朝霧双葉です。お兄ちゃんの友達ですか?よろしくお願いしますね」


何この子。むっちゃ天使なんですけど。


はるるんに似たたれ目。


スッと綺麗な鼻。


ぷるぷるとした唇。


ふわふわとした髪。


真っ白い、透き通っているような肌。


むっちゃ可愛いんですけど!


はるるんが兄ってだけあって、顔は整ってると予想はしてたけども!


まさか、こんな天使だったなんて。


まったく。こんな妹ちゃんを嫌うはるるんの気が知れないよ。


「あの、お茶がいいですか?紅茶ですか?コーヒーですか?」


「じゃあ、あたし達はお茶で」


「はい、今用意しますね」


そう言い残して、彼女はキッチンに向かう。


「志貴先輩どうしましょ。鼻血が……」


「鼻押さえとけ」


「はい……」


にしても、はるるん。意外と普通な顔してる……。


鼻を押さえながら、観察中。


もうちょっと嫌悪な視線を向けてると思ってた。


意外とはるるんって大人。


「ねぇはるるん、聞いていー?」


「いーよー」


へらり、と彼は軽く笑った。


「バカ?」


「バカじゃないよ」


あらま、即答。相当バカと思われるのが嫌いのようだ。


今、あたし達はリビングにいる。


隣に志貴先輩、机はさんで前にははるるんが座ってる。


一言言わせてほしい。




「箱ティッシュください」




マジで鼻血が止まらん。


「何々ー、何見て興奮してんのー」


あんたの妹だ、と言ったら冷たい目で見られそうなので、ぐっと黙っておいた。


差し出された箱ティッシュから数枚取り漁って、鼻につっこむ。


「ほんと、君ってさー残念な女の子だよね」


「ぶっ殺す」


「ごめーんちょー」


「………………………」






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