シークレットガール!【完】
アブナイお茶会
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「お久しぶりですね、先輩」
「諦めたかと思ってたんだけど」
「すいません。風邪で休んでました」
4月終わりのとある日の昼休みの屋上。
あたしは数日ぶりに先輩に会いに行った。
「先輩、お弁当食べましょうか」
「……何でお前と食べることになってんだ」
「あたしが先輩のことが好きだから」
ニコリ。笑顔付きで言ってやった。
けど、その告白に反応してくれたのは、目の前の彼ではなくて、
「へぇ。これが志貴の言ってたストーカー後輩チャン?」
屋上の入り口にミルクティー色の髪を風に弄らす彼で。
ふわりふわりと髪の毛が靡く。
春の風はやっぱり気持ちがいい。