シークレットガール!【完】



「……は?」


意味不明なんですけど。


何で一人で勝手にムカついてんの。


もももももしかして!!


「人間サンドバックにする気‼?コワイね君!」


「んなことするか。黙れバカがバレる」


「そんなお馬鹿な美沙ちゃんに負けてる優季クンはメチャ馬鹿だね」


「…………………」


「ギブギブギブッ!腕が腹に食い込んでる食い込んでる!!!」


朝ごはんリバースカムバック!


「…………」


「ごめんごめんごめんごめん優季クン優季様神様っ」


死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!


下半身と上半身で2分割した遺体になるっ。


「………………チッ」


舌打ちした彼は仕方なさそうに腕を放した。


それと同時に甘く緩い声が聞こえる。





「美ー沙ちゃん。会いに来たよー。うん美沙ちゃんもー?俺むっちゃ嬉しーよー」





女の子はみんな大好き(あたしは除く)はるるんである。


「何にも言ってないけど」


「以心伝心的な…?」


「そんなのはるるんとしたら、あたしの純情が汚されるわ」


あっかんべーをすると、はるるんは泣き真似をして後ろにいる彼にすり寄る。


「やーん。志貴ー、美沙ちゃんが純情とか言ってるんだけどー」


「…離れろ晴。気持ち悪い」


「志貴も何その扱い‼反抗期ー?」


「はるるん。志貴先輩は発情期だよ…………いてっ」


志貴先輩に軽く頭を叩かれた。


少しフリフリしたカチューシャがズレて、それを直す。






< 279 / 541 >

この作品をシェア

pagetop