シークレットガール!【完】
「……は?」
意味不明なんですけど。
何で一人で勝手にムカついてんの。
もももももしかして!!
「人間サンドバックにする気‼?コワイね君!」
「んなことするか。黙れバカがバレる」
「そんなお馬鹿な美沙ちゃんに負けてる優季クンはメチャ馬鹿だね」
「…………………」
「ギブギブギブッ!腕が腹に食い込んでる食い込んでる!!!」
朝ごはんリバースカムバック!
「…………」
「ごめんごめんごめんごめん優季クン優季様神様っ」
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!
下半身と上半身で2分割した遺体になるっ。
「………………チッ」
舌打ちした彼は仕方なさそうに腕を放した。
それと同時に甘く緩い声が聞こえる。
「美ー沙ちゃん。会いに来たよー。うん美沙ちゃんもー?俺むっちゃ嬉しーよー」
女の子はみんな大好き(あたしは除く)はるるんである。
「何にも言ってないけど」
「以心伝心的な…?」
「そんなのはるるんとしたら、あたしの純情が汚されるわ」
あっかんべーをすると、はるるんは泣き真似をして後ろにいる彼にすり寄る。
「やーん。志貴ー、美沙ちゃんが純情とか言ってるんだけどー」
「…離れろ晴。気持ち悪い」
「志貴も何その扱い‼反抗期ー?」
「はるるん。志貴先輩は発情期だよ…………いてっ」
志貴先輩に軽く頭を叩かれた。
少しフリフリしたカチューシャがズレて、それを直す。