シークレットガール!【完】
小さな秘密
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テスト。
それは学生にとって戦である。
しかも高校生。しかも進学校。
だから、戦はテスト期間だけではない。
戦は2週間前から始まっているのだ。
「何鼻息荒くしてんだよ。気持ちわりぃんだけど」
先輩があたしに怪訝な視線を送りながら、あたしのノートを覗く。
あ、ここ胸キュンシチュエーションね。
ここ、テストに出ます。
「テスト。それは学生にとって戦である。しかも高校生。しかも進学校。だから、戦はテスト期間だけではない。戦は2週間前から始まっているのだ。……………って何だこれ。キメェ」
「なにそれー。美沙ちゃんウケんねーっ。志貴、俺にも見してよ」
「ちょっと先輩、あたし勉強中なのでノート取らないでくださいっ!はるるんも静かにしてっ」
GWが始まる前の木曜日。
あたしは志貴先輩とはるるんと図書館で勉強会というものを催していた。