シークレットガール!【完】
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「美沙ちゃんってさー賢いのー?」
「え。賢いって言わなかったっけ?」
「はい、ナルシストー。ってか、俺には敬語じゃないの?俺、先輩だけど」
「あたしははるるんが先輩とは認めないよ」
「じゃあ、俺は美沙ちゃんが後輩なんて認めないよーん」
そんなの知るか。
これがあたしの本音である。
「志貴先輩ー。ここ教えてくださーい」
あたしは志貴先輩の前にばぁあと英語の参考書を広げる。
勉強しているのを邪魔されたのをムカついたのかして、彼は顔をしかめた。
「晴に聞け」
ばっさり切り捨て。
「あ、なら大丈夫です。答えはウですね」
うん。志貴先輩に聞けないなら、聞く必要はない。
「美沙ちゃん分かってんじゃーん」
はるるんから鋭いツッコミが飛ぶ。
もっともである。