シークレットガール!【完】
「んで、倉條ゴリラ」
「その名前で呼ばないで」
「キングオブ倉條ゴリラチャン?」
「キングなゴリラにしてもダメだからね。ゴリラにキングとかないからね‼?」
「クイーンオブゴリラな倉條チャン?」
「クイーンでもアウトだわ!!」
なんだとあたしを思っているわけ‼?
ぁあん‼?言ってみろやコラ。
「鉄パイプぷりーず」
「SMプレイは、ラブホでどーぞ」
「死ね」
「ハッ。口が悪くなってきたじゃねぇかよ」
彼は、挑発的に鼻で笑った。
「もっと、イケメンチックに振る舞えないわけ?」
「あ?俺にも好意振り撒く相手を選ばしてくれよ」
「卍固めの刑じゃっコラァアァァアアアア!!!」
何この男!男の風上にも置けん!
あたしが女に見えないって‼?
体育祭の時、ベットに押し倒したのは誰だコラ。
あの時、押し倒してたのは女じゃねぇってか!
男か!宇宙人か!ゴリラか!犬か!山姥か!…………ん?あれ?
「オエッ、」
「汚ねぇのなお前」
センセは軽蔑するような目を向けてきているような気がするけど、…どうでもいい。
「……カナちゃんの守備範囲って広いんだなって思ったら気持ち悪くなっちゃったの」
「どういう妄想してんだ倉條」
「いや、…。体育祭の時、あたしをベットに押し倒したくせに、あたしは女と認めてないって、……。うん、女じゃなくてもイケるタイプだったんだね」
「……………」
「よっ!なんでも、イケる男!ひゅーひゅー!カナちゃんかっこうぃーーね!」
「犯すぞ」
「はい。ごめんなさい」
冗談なのに。マジでオコしちゃうなんて……。
「短気な男はモテないぞ!」
「ベットで可愛がってやる」
ニヤリ、カナちゃん妖艶に口角を上げた。
「結構です」
しかし、彼の変態フェロモンには耐性がついているのだ。
これほどのことでは、大人の階段、……いや。大人のエスカレーターに乗るなんてことはしない。