シークレットガール!【完】
「もうっ、はるるんノリ悪い」
「お前のノリが変なだけだろ」
「やだなぁ先輩。急にジョークをつっこむなんて、案外お笑いのセンスがおありで?」
「………………」
「……………………」
「………………………………」
突然の無言世界。なんか、喋りにくいんですけど。
いつもピーピー煩いはるるんも黙っちゃってるんだけど。
「……」
「…………………」
「………………」
こやつ等。黙ってると思ってたら、アイコンタクトで会話してたぁあああ!!!
え、何。美沙ちゃん仲間外れ計画‼?
普通に喋ってても、よく仲間外れにされるのに、もっと仲間外れにしてやると言いたいのか。
「あなたたちは鬼ですか」
「急に変なこと言うのはやめよっか、うん。……ほら、志貴。この子、静かに待ってられないタイプだから。ずっと座ってられないタイプだから」
「小学生か」
「あー、ランドセル美沙ちゃん見たいかもー」
「話飛ばしたなオイ」
小学生美沙ちゃんを絶対可愛い。もう無理。可愛すぎる。わー抱きたい。
ブツブツ気持ち悪い独り言を言い続ける彼は、ぶっちゃけ気持ち悪い。
イケメンなのか怪しすぎるよはるるん。
残念すぎるよはるるん。
一回死んできてはるるん。
「あぁっ、ほんっとヤバイわー」
鼻血を出しかけている自分の姿の方がヤバいと思いますけど?
イケメンを全力で崩そうとしている自分の気持ち悪さに気づいた方がいいと思うのは、あたしだけなのだろうか。