未知の世界

リハビリと言っても、部屋から出て、廊下をひたすら歩く。






私は近藤さんに支えられながら車椅子に座ると、廊下へ向かった。





少し前まで歩いてたんだから、すぐに歩ける、なんて思っていたんだけど、車椅子から立とうにもお腹の傷が痛む。





どこに力を入れたら、痛むことなく歩けるの。






お腹をかばいながら立ち上がったものの、足の出し方がわからない。






お腹が痛むと思うとなかなか足が前に進まなかった。






それでも、痛いからと言って動かさないのは、どんどんと歩けなくなってしまい、良くないので、痛みがあっても歩くように、近藤さんに促された。





なかなかのＳっぷりに驚いた。






その日は部屋からナースステーションまでの１０mほどで終わり。






痛かったと思いながら、部屋で横になった。