Who Are You?
終わり…そして始まり
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…………………………

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………………

…………

……




(…ああ、ドジったなぁ)


体が燃える様に熱い
息が上手く吸えない
声を出そうにもヒューヒューとしか喉からは出ない


(…これは助かりそうにないなぁ)


気が狂いそうになる位体中が焼ける様に痛いのに俺の頭はやけに冷静だった
自身の命の灯がおそらくここで尽きるであろうと感じ取れたというのに実感がない様な…他人ごとの様な気持だった
人の死なんて珍しくないこの時代だから…というわけではない様だ


(…敵と戦って負けたわけじゃねぇから…ってわけでもなさそうだな)


唯一自由がきく首で軽く周りを見渡せば己が作り上げた屍の山が目に入る
死にそうになってはいるがアレらに負けたってわけではない
確かにアレらのせいで死ぬこととなるが俺の死因はおそらく出血死だろう
怪我をしなかったと言えば嘘になるが致命傷は貰っては無い
が、如何せん血を流し過ぎた


(…あ~もう…そろそろ…か?)


目までも霞んできた
…思ったより落ち着いていて安らかな気持ちである事に驚きは無かった
霞んできている目をあけていても疲れるだけだ

俺は深く目を閉じる

もう二度と開けることは無いだろう

…悔いは無い








『…__、頼みが…あるんだ』

『もし…もし…来世というものがあったなら…』

『己(オレ)は馬鹿だから…だからその時は…』









風の様に荒々しく飄々とした男だった
悩みなんてなさそうな常に自分の道を迷わず進む様な男だった
俺と似ているようで全然違う親友だった
そんなあいつが死ぬ間際に吐いた最初で最後の弱音








…何で最後だっていうのにお前を思い出す事になるかな
いくら親友だったからと言って…暴君だからと言って…やっていいことと悪い事があるだろ
普通、むさい男なんかより可愛い女の子が良いに決まってるだろ






『てっめぇぇぇぇぇえ!いい加減くたばりやがれってーんだよ!!』

『あ゛あ゛?こっちの台詞だってんだよ、脳筋がぁぁぁぁあ!!』

『まぁた喧嘩?よく飽きないねぇ…』

『言ってやるな。“アレ”が奴らなりのコミュニケーションなのだから』

『…そんな生易しいものかなぁ(汗)』

『な、な!あいつら武器取り出したぞ!己達も混ざるよな!』

『……………………決定事項なのか……』

『あ゛?混ざりてぇんならテメェ一人で混ざってろ…俺はこいつらのブラッシングで忙しい』







友との些細な日常会話
…今では遠い昔のようにも感じる
俺の最も何物にも代え難い幸せで大切な記憶




ああ、クッソ…
































生まれ変わって殴りに言ってやるから待ってろ、馬鹿野郎が









____……叶うならまたあいつらと友に
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