ずっと…。
私は無意識に彼のほうへ歩きだしていた。

彼も来てくれた。

「梨菜ひさしぶり。」

「ひさしぶり。駿太。」

「おう。元気にしてたか?」

「うん。駿太は?」

「もちろん」

「彼女は今いるの?」
傷つきたくないでも諦めるにはこれしかなかった。

だから恐る恐る聞いてみた。


「まーね?」
いるようだった。

すごくへこんだけど
笑ってごまかすしかなかった。

「だよね笑」

「うん。梨菜はいないの?」

「いないよ。」

「そっか。」

「うん。別れてからしばらくはできなかったかな。駿太と違って?笑」

「そっか笑」

「うん。」
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