タカラモノ~小さな恋物語~
2*突然やってきた嵐。
「本日から2週間お世話になります大村悟です。
新店舗の新店長として研修に参りました。よろしくお願いします。」
大村さんが挨拶が終わり、拍手が沸く。
「…ということです、と言っても俺の隣についての研修だから、みんなが直接何かするってことはほとんど無いと思う。まぁ協力はしてやって下さい。
ま、いつも通り、仕事してもらえれば何も問題ないから。はい、以上です。」
はぁぁ、相変わらず今日も店長爽やかだなぁ~っとポーっとしていると、コツンと後ろから頭を叩かれた。
振り返るとケンが呆れるように笑って立っている。
「もぉ、なによ。」
「鼻の下伸びてんぞ。」
「うるさいなぁ。」
ブーブー文句を言う私をケンはサラリとかわす。
「倉庫に入荷した商品取りに行くから、ももてぃも手伝って。」
「はーい」
私はケンの後を追った。
あっという間に新年を迎え、昨日で大学の定期テストも終えた。
今日から待ちに待った春休み。
そして今日から、例の新店長さんの研修が始まる。
店長とは違ったなかなかの爽やかさ、スポーツマンタイプのまだまだ初々しい感じのする新店長さん。
あんまり関わりは無いみたいだけど、いい人だといいなぁ。
ふと、前を歩くケンの足に目が行く。
あぁ、これがサッカーやっている人の足なんだ…
がっしりしていて、太い太もも。