美女と獅龍
DAILY 1
青い種
「もう、帰りたい。」
そう呟いた俺は、別に引きこもりとか自宅警備員とかではなくて。
「麗夜、いつも引きこもってるからだろ⁇
嫌でも、行くぞ。」
は⁇昼夜逆転の生活を送ってるだけで、引きこもってないし。
俺がさっき思ったことを早速否定しないでよ。
"帰りたい" ってボヤいたのは、そういうのが理由ではないんだって。
目の前の光景が嫌なんだって。
だって、目の前……。
「「「キャー‼︎」」」
って、香水がキツくてメイクが濃い女がいっぱいいる。
うーん……。
鼻、ひん曲がりそうなくらい臭いキツい。
匂いが混ざってて、気持ち悪い。
「「「翔平様ー‼︎」」」
兄貴。琴野 翔平。
今、人気上昇中のモデル。
「もう、翔平 麗夜も 言い合ってないで 早く中に入ろう⁇」
「「「千尋ちゃーん‼︎」」」
姉貴。琴野 千尋。
兄貴と同様、人気上昇中のモデル。
そりゃあ、人 集まりますよねー。
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