美女と獅龍
ソファに座ってた透哉は立ち上がった。
「もう聞くことないなら行くぞ。」
"はーい" と俺は透哉の側へ行った。
「じゃあ、失礼しましたー。」
そう言って、校長室を出ようとすると 透哉に頭を叩かれた。
"失礼しました、くらい ちゃんと言え" って。
何でもいいじゃんね、そんなの。
その後、透哉のバイクに2ケツして 倉庫に向かった。
疲労困憊、って感じのメンバーたちに迎えられた。
なんか、6代目 暴れたくてここに来たらしい。
ボクシングでも始めればいいのに……。
透哉と俺が6代目の相手を始めて 1時間経たないうちに 6代目は尻尾を巻いて 倉庫から出て行った。
……どういうことか、分かってもらえるよね⁇
手合わせしたところ、俺たちが圧勝してしまって 立場がなくなったんだよ。
「入学して1日目にして、早速 高校生活嫌なんだけど。」
倉庫の2階の談話スペース。
俺が倉庫にいる時は、基本 ここにいる。
全員 使用できる場所なんだけど 総長・副総長・幹部専用スペースみたいになってる。
「じゃあ、辞めれば⁇」
獅龍 現幹部 "東條仁亜" 。
可愛らしい外見とは裏腹に、腹黒・毒舌。
「ごめんなさい。」
ズバッて正論 言われたら、返す言葉も出ない。