美女と獅龍
カバンを持って、私は屋上を出た。
……でも、教室 戻りたくないな……。
トイレに行って、無駄に時間を使った。
メイク直しをしたり、髪を整えたり。
でも、そんなことだけで何時間もかけることができる訳なくて 3時間目と4時間目の間の休憩に教室に戻った。
案の定、たくさんの女子に睨まれた。
別にいいですよー、怖くないもん。
次の授業の用意をする為にも ロッカーから教科書とかを出す。
ロッカーにはちゃんと鍵をかけてるから、ロッカーの中は安全。
ピッキングはまだ されていない。
きっと、ピッキングとか そんな技術を持っている人は居ないと思う。
仮に居たとしても、ピッキングはしないでしょ。
鍵穴の周りに傷ついちゃう危険性があるから。
担任の先生のおかげで綺麗になった席につく。
正直 授業の内容なんて、解りきっちゃっていて 面白くない。
幼い頃から、勉強には力を入れて来たから 中学3年生の時点で高校レベルの学習は一通り終えていたから。
英才教育⁇も いいことばかりではない。
私が今まで受けてきた教育を英才教育って呼ぶのかどうか よく分からないけれど。
頬杖をつきながら、とりあえず ノートを取りながら 授業時間を過ごす。
先生から、授業態度が悪い と言われることもなく 時間が過ぎていく。
私が授業に出ないのは、授業が苦痛だからじゃなくて、クラスの雰囲気が苦痛だから。
だから、きっと授業態度はクラス内でもいい方だと思う……授業に出ていれば。