美女と獅龍
「ん〜、美味しい〜。」
よく見たら、整っている顔立ち。
まだ幼さが残る顔も 1、2年後には 精悍な顔つきに変わるでしょう。
そういえば、アクアもすごく顔が整っていた。
「あ、勝手に食べちゃってるけどいいの⁇」
「好きなものを食べればいいわ。
私、嫌いなものないから。」
私の倍くらいのスピードで食べ物を口に運んでいる。
「……すごく美味しいよ、これ。
俺、遠慮せずに食べるから 早く食べないとなくなっちゃうよ⁇」
「いや、そんなに食べられるの⁉︎」
別に構わないけど。
空のお弁当箱を見せると、料理人たちも喜ぶだろうし。
「だって、美味しいよ⁇」
わざわざ学校に不味いものを持ってきたりしないわよ。
「そういえば、名前 言ってなかったわね。
"柊 来羅" 好きに呼んでくれて構わないわ。」
「俺、琴野 麗夜。」
食べてたものをちゃんと飲み込んでから、喋るあたり マナーはできてる。
さっきは、口をおさえながら話していたけれど。