美女と獅龍
車での移動のようで、振動が伝わる他は何も分からない。
何処へ向かっているのかも、どれくらいの距離を走っているのかも。
周りの人も皆 静かにしてる。
10〜15分くらいしてから、車は急停車した。
そして、私は誰かに持ち上げられて 何処かへ運ばれた。
そして、冷たい床の上に降ろされた。
ここまでの動きが本当に丁寧で、私に怪我を負わせないようにしているみたいだった。
目隠しを外された。
目の前にいるのは、私の家の執事 宮村。
「宮村……だよね⁇」
「瑞姫お嬢様、申し訳ございません。
しかし、御主人様の命ですのでお許しください。」
深々と頭を下げる、宮村。