美女と獅龍

「……そんなことをする、お父様のことを私は信じられないわ。」

「御主人様は瑞姫お嬢様のことが心配でならないようです。

毎日毎日、瑞姫お嬢様のことを心配しておられます。

ですので、今回も瑞姫お嬢様のことを思って……もし、 "琴野 麗夜" という男が良くない男であった時に 瑞姫お嬢様が 傷つかれないようにされているのですよ。」

「……そんなに綺麗なことを考えてる、なんてことはないでしょうね。

きっと、自分にとって有利に動く人間かどうかを見極めるためなのでしょうね。」

ガッシャーンー
倉庫のシャッターが壊される音がした。

麗夜君が来てくれたんだ、瞬時にそう思った。

とても嬉しかった。

でも、そんな気持ちは直ぐに何処かへと飛んで行ってしまった。

私の前に現れたのは、

「……恭弥⁇」

幼馴染の、恭弥…… "三神 恭弥" だった。

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