美女と獅龍

「……今回は何⁇
また、瑞姫の親父さんに呼び出し喰らったんだけど。」

「宮村、どういうこと⁇」

宮村はバチが悪そうな顔をしてから、ゴホンーと咳払いをした。

「恭弥様と琴野 麗夜の2人をこちらの場所にお呼びして、どちらが先にここに到着されるか……ということでした。」

……はい⁇

「何それ、意味が分からないんだけど。」

「琴野、ってあの琴野⁇
俺と同じクラスの……獅龍の副総長の……」

私と恭弥はそれぞれ違った反応をする。

その後、暫くずっと話して麗夜君が現れるのを待った。

それでも、その後も どれだけ待っても 麗夜君は現れなかった。

それどころか、鳳凰として活動する時ですら 1度も顔を見せなかった。

ただ、学校には毎日 来ていたようで "1年の琴野が荒れている" という噂だけが3年生のところまで回ってきていた。
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