朋ちゃんと僕と、O中のみんな
僕らのゲームは相変わらず続いていた。
女のコの指は柔らかくて良く撓るな、ってのが正直な印象だったし、
ひとりひとり皆違うんだなぁ、ってのも同じだった。
ずっと、ずっと、ずーっとアトに似たような感想を持つ、なーんて事に
このころはまったく気づかなかった(笑)
心理的にこれで、代償を取っていたのだろうと思う。
ゲームってカタチにすることで、公然と女のコに触れられる、とは言うものの
僕らのグループを除けば、この頃の中学生ってまだまだ戦前の教育が残っていたのか
男のコと女のコが一緒に遊ぶ、なーんてのはクラスでも稀なことだった。
そのうちにこのゲームはエスカレートしてきて
最初は指を入れるだけ、だったのだが
指を前後に動かしたり(笑)
果てまた、声の演技を入れたりと(恥)
ますます、中学生としては愉しい遊びになってくるのだけれど....
でも、ふしぎなトライアングル、ヨシとカズミとユウコは
それからも友達だったし、特にトラブルって事もなかった。
みんな、信用してたんだろうと思う。
信用、で思い出したけれど
トモちゃんは、僕のことを本当に信用だけで
コーズの事を打ち明けたのだろうか?とこの頃考えた。
このままでトモちゃんはいいのかなぁ....
僕は、ときどき、この指遊びや「ジャングル!」をしながら考えた。
甚だ考えるには似つかわしくないシチュエーションだけれど
中学生だから、そんなものだろうと思ってた。その頃は。