白雪姫
〝花のようにふんわりと〟

少女



帰り道、

真っ直ぐ帰る気になれなかったのか

彼女はある場所に向かった。



彼女が小さい頃から大好きな

〈秘密の花園〉



たくさんの木々や花たち。

小さな動物がいる場所。



その持ち主だった

どこの誰かわからぬおばあさんが


毎日のように通っていた彼女に

この場所を譲ったのだ。



だから今は彼女だけの花園。

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