白雪姫
過去
頷く陸。
それを見た美麗は
大きく深呼吸をして
ゆっくりと話始めた。
「私ね、中学の時に
付き合ってた人がいたの。
親友と、彼と…毎日3人でいて
楽しかった。
でもそう思ってたのは
私だけみたいで…」
美麗の瞳から溢れる涙。
「ゆっくりでいい。ゆっくりでいいよ。」
その陸の言葉に頷く美麗。
「ある日ね、見ちゃったの。
2人が屋上で抱き合ってるとこを。
最初は親友が転けて
彼が支えたのかなって思った。
でも、放課後、2人で
手を繋いで歩いてるとこを見て…
私には見せない笑顔を見て…
遊ばれていたことに気づいたわ。
その時思ったもの。
だから誕生日も記念日も1度も
一緒に過ごせなかったんだ、って。」