ハート♡⃛ドロップス



「っっ...!!」


それが凪生くんだということはすぐにわかった。


「凪生くんっ!!!」


わたしは覆いかぶさってる
凪生くんの両腕を掴んで思わず叫ぶ。

わたしをかばったことによって
凪生くんは自分の腕で
木の板を支える形となっていた。


他のクラスの男の子が
倒れた木材をよけてくれて

女の子たちは驚いて
立ち尽くしたまま様子を伺う。


「っつ、片瀬、大丈夫???」

「っ///わたしは大丈夫だけどっ!凪生くんこそっ!!ちっ、血が出てるよぉ!!」


倒れてきた衝撃で
凪生くんの腕は負傷し
まくりあげていたシャツに血が滲む。


それなのに凪生くんは


「こんなんヘーキだから。」


なんて笑ってみせるから
なんだか胸が痛くなった。


自分は痛いはずなのに
わたしの心配なんて!!


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